バイオリソースの利用方法

センダイウイルスベクターを用いて樹立されたiPS細胞提供のご案内

ID Pharma logo RIKEN BioResource Research Center

 2012年6月15日、理化学研究所バイオリソース研究センターはディナベック株式会社(現、株式会社IDファーマ)の特段のご配慮により、センダイウイルスベクターを用いて樹立されたiPS細胞及びその派生細胞に係る「センダイウイルスベクタートランスファーライセンス学術研究向け覚書」を同社と締結いたしました。
 これにより、当センターはセンダイウイルスベクターを用いて樹立されたiPS細胞及びその派生細胞を、ライセンス料なしで、国内外を問わず非営利機関における非営利学術研究へ提供することが可能となりました。また、ライセンス料なしでiPS細胞及びその派生細胞の寄託を受けることも可能となりました。
 センダイウイルスベクターに関するライセンスは、株式会社IDファーマが独自に開発した画期的な特許に基づくもので、同社が世界的に独占的実施権を有しています。国内ではナカライテスク株式会社等、海外ではサーモフィッシャーサイエンティフィック社がライセンスを受けて「CytoTune™」の商標で販売しており、広汎に利用されています。センダイウイルスベクターは「細胞質型RNAベクター」で、iPS細胞を非常に効率的に作製することができることから、この技術を利用して得られた多くのiPS細胞株が当センターに寄託されています。これまでのベクターとは全く概念の異なる画期的なメリットを有する高性能、高安全性のベクターで、遺伝子医薬品やバイオ医薬品開発分野での広い利用実績と高い信頼性を得ております。以下に株式会社IDファーマが保有している特許をご紹介いたします。

1) 染色体非組み込み型ウイルスベクターを用いてリプログラミングされた細胞を製造する方法 (特許第5763340号、特許第6402129号)
2) 多能性幹細胞を誘導するための組成物およびその使用 (特許第5908838号)
3) 多能性幹細胞の誘導効率を改善する方法 (特許第6543194号)
4) サイトメガロウイルスエンハンサーおよびニワトリβ-アクチンプロモーターを含むハイブリッドプロモーターを利用したマイナス鎖RNAウイルスベクターの製造方法 (特許第4999330号、特許第5438149号)

 尚、iPS細胞の作製技術については、京都大学が特許を有しており、京都大学およびライセンス管理会社であるiPSアカデミアジャパン(株)のご厚意により、iPS細胞及びその派生細胞を当センターが非営利機関の非営利学術研究へ提供することが許諾されていることを申し添えます。
 ご利用にあたっては、以下の事項と株式会社IDファーマより別紙の「センダイウイルスベクターを用いて作製されたiPS細胞(SeV-iPS細胞)のご利用にあたって遵守頂く重要な事項について」が提示されています。ご留意のほどお願い申し上げます。

1) 提供可能な非営利機関は、大学及び国公立の研究機関及びそれ以外の非営利機関(医療法人、公益社団法人)です。
2) 営利機関及び上記以外の不明な機関については、その都度、当センターが株式会社IDファーマに連絡をとり、株式会社IDファーマの指示に従って処理を行いますので当センターへお問い合わせ下さい。
3) 海外の民間企業からのご寄託につきましては、別途、直接株式会社IDファーマへご連絡お願いいたします。

 尚、利用を希望するセンダイウイルスベクターを用いて樹立されたiPS細胞及びその派生細胞の詳細については、下記にお問い合わせ下さい。
   細胞材料開発室    E-mail, cellbank.brc@riken.jp   Fax, 029-836-9130

   株式会社IDファーマのトランスファーライセンスについて、ご不明な点がございましたら、理化学研究所 バイオリソース研究推進室(tsukuba-kikaku@riken.jp)までご連絡下さい。