バイオリソース関連研究開発事業
各チームでは、バイオリソースの利活用を通じた老化、共生等の高次生命現象の理解等の学術的に重要な課題及び難治性疾患・加齢性疾患の克服、創薬、食料増産等の喫緊の社会課題の解決のためのバイオリソースの開発並びにバイオリソースの利活用に資する研究開発を行っています。
バイオリソース特性解析技術・利活用法の革新

疾患ゲノム動態解析技術開発チームでは、バイオリソースの特性解析や新しい利活用法を提示するための技術、実験系、リソースの開発を行っています。現在は特に多細胞体を構成する個々の細胞の特性解析から全体の特徴をあぶり出すシングルセル解析や、細胞などの画像を基に、画像処理と機械学習を組み合わせ細胞を判別し、細胞の「標準的な形態」を定義付けるとともに、細胞集団中の細胞タイプを判別・定量し、細胞分化や幹細胞の分化能の検定へ応用することや、シングルセル解析と組み合わせ、細胞形態から分子レベルの特性を推測することも試みています。
疾患ゲノム動態解析技術開発チームへのリンクマウスクリニック

マウス表現型解析開発チームでは、ヒト疾患病態の理解と遺伝子機能の解明を目指して、400以上の項目を体系的に検査する表現型解析プラットフォームを構築し、遺伝子改変マウスを中心に表現型を網羅的に解析する『マウスクリニック』を実施しています。また、国際マウス表現型解析コンソーシアム(IMPC: International Mouse Phenotyping Consortium)に参画し、その表現型解析結果を公開すると共に新たな解析技術の開発を行っています。
マウス表現型解析開発チームへのリンク疾患特異的 iPS細胞の創薬基盤への利活用の促進
iPS創薬基盤開発チームでは、 疾患特異的 iPS 細胞を利活用した創薬基盤開発を行なっています。
- バイオリソースセンターのiPS細胞を用いた創薬・病態研究の基盤技術の開発
- 実用化・一般化を目指した創薬技術研究
- アカデミア・企業とiPS細胞の橋渡し

iPS細胞高次特性解析開発

iPS細胞高次特性解析開発チームでは、
- 理研BRCが保有する iPS細胞の特性解析
- ゲノム編集iPS細胞株の開発
- 疾患特異的iPS細胞を用いた難病に対する病態解明と治療法の開発
- iPS細胞の多能性とリプログラム化の解明と改良
- 細胞培養、操作、解析の新たな技術開発
次世代ヒト疾患モデル研究開発

次世代ヒト疾患モデル研究開発チームでは、厚生労働省の指定難病ならびに加齢性疾患や生活習慣病等の社会的負担が大きい疾患を対象として、疾患モデルマウスの開発と病態評価を行います。ゲノム解析技術の進歩により、患者さん特異的な疾患バリアント(疾患変異)がたくさん見つかってきました。しかし、それらのバリアントがどのように発症に関わっているのか、そのメカニズムはまだまだ不明なことが多いです。わたしたちは、マウス個体を用いた疾患モデリングプロジェクトを通じて、個別化・最適化医療の実現に貢献します。
次世代ヒト疾患モデル研究開発チームへのリンク植物‐微生物共生研究開発

植物-微生物共生研究開発チームでは、植物-微生物共生研究に資する根圏微生物および実験植物のリソース開発と、これを活用した植物-微生物共生の実験系の確立、更には農業現場への応用に資する情報整備を行います。 内外の研究コミュニティと緊密に連携することにより、共生現象の実態解明と産業利用につながる研究基盤の構築を目指します。
植物-微生物共生研究開発チームへのリンク