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オミクスデータが導く統合型バイオセンシング
-医療の高品質化、農業・環境管理技術のスマート化に道-

理化学研究所(理研)バイオリソース研究センター(BRC)植物-微生物共生研究開発チームの小泉敬彦客員研究員、市橋泰範チームリーダーらの共同研究グループは、オミクスデータに基づく未観測データの高精度かつ頑健な定量推定アルゴリズムを開発しました。

ある事象に関連した挙動を示す生体分子は、その事象を推定するための「バイオマーカー」として利用できます。網羅的な生体分子情報であるオミクスデータには膨大な数のバイオマーカー情報が潜在的に含まれます。しかし、オミクスデータを有効活用するには、膨大な変数やノイズの多さなど複数の技術的な問題が未解決のまま残されていました。

今回、共同研究グループは、確率論的なアプローチによって従来の推定手法が抱える技術的問題を克服し、推定精度の向上を実現しました。本研究の成果は、有用で膨大なオミクスデータを最大限に活用する技術として、医療の高品質化や農業および環境管理技術のスマート化に貢献すると期待できます。

本研究は、科学雑誌『Scientific Reports』(1月27日付:日本時間1月27日)に掲載されました。